食品製造や調理を行っている部署がある会社だと、食品取扱従事者に対して保健所から「検便」を受けさせるよう指導があるようですね。食品衛生法に基づく技術的助言の一環かと思われますが、労働安全衛生法にも検便による健康診断を行わなければならない、という定めがあります。

労働安全衛生法(健康診断)第六十六条 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行なわなければならない。

労働安全衛生規則(給食従業員の検便)第四十七条 事業者は、事業に附属する食堂又は炊事場における給食の業務に従事する労働者に対し、その雇入れの際又は当該業務への配置替えの際、検便による健康診断を行なわなければならない。

これを普通に読めば、会社の中に社員食堂があったり、社員寮で食事を提供する場所があるような会社で、その厨房で働く人々などがイメージされますが、ホントにその解釈でいいのかな、と不安に思ったりもしますね。

しかも、この条文・・、かなりマイナーなのか、いろいろ探しても説明しているものがないですね。

そこで最寄りの労基署の安全衛生部門にお聞きしてみますと、あまりない問い合わせなんでしょうね、返答に困っておられました。ご担当の方の個人的見解かもしれませんが、最終的には食事を提供する相手方が誰なのか、で決まる!ということになりました。

だって…、労働安全衛生法じゃないか、ということですね。労働安全衛生法は、元々は労働基準法から枝分かれした労働者を保護するためのものです。保護する対象は労働者で、いわゆる一般消費者ではない、ということです。

一般消費者を保護するためには食品衛生法があるわけで、労働安全衛生法で定める「給食従業員の検便」における対象は、社員食堂や社員寮で調理、配膳、給仕などに携わる労働者ということになります。ですから、一般消費者に食品を提供する飲食業の厨房等で働く方々は、労働安全衛生法にいう「検便」は結構です、ということですね。

立場は変わって・・、B級グルメの一般消費者という立場からは、食品衛生法に基づく保健所のご指導はよく守っていただきたい、と思います。