賃金の不払いが疑われる事業場に対する監督指導結果が公表されました!

厚生労働省は令和5年7月27日に、昨年1月から12月までに賃金不払いが疑われる事業場に対して、労働基準監督署が実施した監督指導の結果を取りまとめ、監督指導での是正事例や送検事例とともに公表しました。

この公表は、これまで、支払額が1企業当たり100万円以上の割増賃金不払事案のみを集計されていましたが、今回から、それ以外の事案を含め賃金不払事案全体を集計されました。

【ポイント】

  • 令和4年に全国の労働基準監督署で取り扱った賃金不払事案の件数は20,531件、対象労働者数179,643人、金額は121億2,316万円でした。
  • 労働基準監督署が取り扱った賃金不払事案(上記1)のうち、令和4年中に、労働基準監督署の指導により使用者が賃金を支払い、解決されたものは19,708 件(96.0%)、対象労働者数175,893人(98.0%)、金額79億4,597万円(65.5%)です。

厚生労働省は、「パートナーシップによる価値創造のための転嫁円滑化の取組について」などに基づき、賃金不払が疑われる事業場に対して、迅速かつ的確に監督指導を実施するとともに、度重なる指導にもかかわらず法令違反を是正しないなど、重大・悪質な事案に対しては、送検を行うなど厳正に対応し、引き続き、賃金不払事案の解消に向けた取組を徹底していく、としています。