たとえば次のような定めがありますね。

【安全衛生管理体制】衛生管理者・産業医の選任 ・・・ 常時50人以上の労働者を使用する事業場

【健康診断】定期(一般)健康診断結果報告義務 ・・・ 常時50人以上の労働者を使用する事業者

この「常時_人以上の~」というのが結構悩ましい問題で、よく『「常時・・・人以上の労働者を使用する」とは、日雇労働者、パートタイマー等の数を含めて、常態として使用する労働者の数が当該数以上であることをいうものであり(S47.09.18基発602号)、いわゆる常用労働者の数のみで判断するものではない。』と説明されます。

○労働安全衛生法および同法施行令の施行について(昭和四七年九月一八日)(基発第六〇二号)(都道府県労働基準局長あて労働省労働基準局長通達)  Ⅱ 施行令関係  2 第二条関係

(1) 本条で「常時当該各号に掲げる数以上の労働者を使用する」とは、日雇労働者、パートタイマー等の臨時的労働者の数を含めて、常態として使用する労働者の数が本条各号に掲げる数以上であることをいうものであること。

参考までに、統計の用語の解説も見てみました。

厚生労働統計に用いる主な比率及び用語の解説

「常用労働者」とは、次のうちいずれかに該当する労働者のことである。

  1. 期間を決めず、又は1ヵ月を超える期間を決めて雇われている者。
  2. 日々又は1ヵ月以内の期間を限って雇われている者のうち、前2ヵ月にそれぞれ18日以上雇われた者。

「パートタイム労働者」とは、「常用労働者」のうち次のいずれかに該当する労働者のことである。

  1. 1日の所定労働時間が一般の労働者よりも短い者。
  2. 1日の所定労働時間が一般の労働者と同じで1週の所定労働日数が一般の労働者よりも短い者。

「一般労働者」とは、「常用労働者」のうち「パートタイム労働者」を除いた労働者のことをいう。

定期健康診断 ・・・ 受けさせなければならないのは、常時使用する労働者

会社では毎年決まった時期に定期健康診断が行われますが、パートさんを受けさせるか、受けさせないか、悩ましいですね。これについては、以下の東京労働局の説明がわかりやすいです。

パート労働者等の短時間労働者が「常時使用する労働者」に該当するか否かについては、平成19年10月1日基発第1001016号通達で示されています。その中で、一般健康診断を実施すべき「常時使用する短時間労働者」とは、次の(1)と(2)のいずれの要件をも満たす場合としています。

(1)期間の定めのない契約により使用される者であること。なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者。(なお、特定業務従事者健診<安衛則第45条の健康診断>の対象となる者の雇入時健康診断については、6カ月以上使用されることが予定され、又は更新により6カ月以上使用されている者)

(2)その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分3以上であること。

上記(1)と(2)のどちらも満たす場合、常時使用する労働者となりますが、上記の(2)に該当しない場合であっても、上記の(1)に該当し、1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の概ね2分の1以上である者に対しても一般健康診断を実施するのが望ましいとされています。なお、労働者派遣事業法に基づく派遣労働者についての一般健康診断は、労働者の派遣元の事業場で実施し、有害業務従事労働者についての健康診断は派遣先の事業場で実施することとなります。

ここまで見てくると、安全衛生管理体制においては常時使用する労働者を考える場合には、❝勤務する労働時間数❞ってまったく出てきません。ということは、労働時間数にかかわりなくパートタイマー等を含めることになりそうです。その反面、定期健康診断等を受診させる常時使用する労働者を考える場合、雇用期間と労働時間を斟酌して受診させるかどうかを判断することになります。

ということは、正社員30人、週18時間程度勤務のパートタイマー50人の会社があって、業務日には正社員30人+パートタイマー25人程度が勤務していた場合、通常は55人態勢で業務にあたっているわけです。55人勤務していますから安全衛生管理体制上は労働者労働基準監督署に定期健康診断結果報告を行わなければなりませんが、その報告書の受診労働者数は30人ということも理論上はありえるものと考えられますネ。