平成26年4月1日から年金機能強化法が施行され、平成26年4月30日以降に産前産後休業が終了となる方から、産前産後休業期間中の社会保険料免除制度が始まっています。平成26年2月12日に行われた厚生労働省保険局保険課から健康保険組合への「産前産後休業期間中の保険料免除等に係る事務取扱等について」という事務連絡に”産休”の定義が述べられています。

年金機能強化法による改正の概要
1 産休の定義
出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)から出産の日後56日までの間で、妊娠又は出産に関する事由を理由として労務に従事しないことをいう。

労基法65条の産前産後では週単位での表現となっていますが、期間としては同じ内容ですね。労基法の産前産後休業では、産前の休業の場合、その女性労働者からの請求を条件としていて、請求がなければ労基法による就業禁止にはならないとされています。なお、請求は口頭でも差し支えありません。

健康保険法102条の出産手当金では、出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前42日(多胎妊娠の場合においては、98日)から出産の日後56日までの間において労務に服さなかった期間、出産手当金として、1日につき、標準報酬日額の3分の2に相当する金額を支給する、とされています。

さて、パートさんで給料は時給計算による人が、出産予定日の前日まで通常勤務し、予定日に出産、そのあと産後休業に入ったとします。この方は、出産予定日の42日前(単胎)の日以後の期間で勤務しなかった日は出産手当金が支給される可能性が高いです。時給制ですから公休日が報酬が支払われなかった日と考えられるわけです。これって、通常に勤務しているけれども産前の休業期間と健康保険法では見做してているということではないでしょうか。実際、就労せず報酬の支払いがなければ、この期間は出産手当金の支給対象です。

しかしながら、年金機能強化法による社会保険料免除のほうでは、その同じ期間中であっても1日でも出勤するとその日までは産前休業じゃない、というのです。出産手当金は日単位で、保険料免除は月単位だから違うとか、いろいろとお説をいただきましたが、どうも判然としませんね。実際に免除が1ヵ月ずれると社会保険料ですから結構いい金額なんですよね。年金機能強化法における産休の定義に、”産休”は労基法による産前産後の期間で出産日までの継続して就労しなかった期間と産後休業期間に限るものとする、とかハッキリしていただいてはどうか、と思いますが・・・どうでしょう。

ただ、保険料免除と労基法とは直接には関係ありませんが、労基法の産前休業では本人の請求を要件としていますから、「私はこの日から連続した休みに入ります」、と本人が宣言して産前休業に入るのですから、出産日までの継続した就労しなかった期間が年金機能強化法における産休と考えるのは適切であるようにも思えます。ただ、育児休業中の保険料免除もそうですが、1日でも出勤すると育児休業は終了し免除は終わるとか、そうでもないとか、どうもすっきりしない点が微妙にありますね。