特許法が改正される方向で動いている、との新聞やニュースを見聞きするようになりました。興味があるのは、従業員から会社へ、という部分の改正です。
労働者が働く過程で行った発明が“職務発明”で、現在のところ職務発明に関する特許権は『従業員のもの』とされています。これを改正後は『会社のもの』とするとのことです。
職務上で発明などがありえないような会社の就業規則には、「従業員が職務発明したときは、協議のうえ定めた額を従業員に支払うことで、会社に権利が譲渡、承継される」というような内容の条文が一応載せられていますが、莫大な研究開発費を投入し日進月歩の世界でしのぎをけずっているような所では、詳細な別規程が用意されていますね。
今回改正されれば、職務発明の特許権がはじめから会社の帰属となるわけですから、就業規則の条文にもかなり影響があるでしょうね。ちょっと考えておかなくてはなりませんが、規程を定めることが難しい中小企業や、研究機関などは例外扱いとすることもできるようですし、発明者である労働者には相当の対価が必要になるのは変わらないでしょうから、その辺も含めて自社の規定をどうするか、ということですね。
産経新聞(H26.11.07)の金曜討論は、特許法改正に賛成派の方は「発明者だけ対価は不公平」、反対派の方は「現行制度が技術者に勇気」との見出しで掲載されていて、読んでみるとどちらも一理あるなぁ、と考えさせられます。どちらかと言えば改正賛成派のいう、『最近の発明はチームで手がける場合がほとんどだ。直接の発明者と評価される者以外に多数の社員の創意が不可欠だった・・・』というほうが共感できますね。人事考課でも、目標数字の達成度だけでなく、規律性や協調性も見て総合的に判定するほうがいいでしょ、のほうが感性的に当たり前と感じますから…。