「少子高齢化で人材が枯渇する。優秀な人材がパートやアルバイトで働く時代は終わった」と言うのは、このたびパート・アルバイト約1万6千人を地域限定正社員に登用する計画のユニクロ(ファーストリテイリング)の柳井会長兼社長の弁です(H26.5.31産経新聞)。外食産業では、グルメ杵屋などでも正社員化の動きがあるとの記事もあります。

日本国内の人口は近年横ばい、さらには人口減少の局面に入っています。現在1億2千万人ほどの日本の人口は2060年には9千万人を割り込む予測があるようで、・・・全世界的には人口爆発、日本国内では人口減少に悩むという、まったく逆の傾向にあります。労働力人口を思えば、国内では少子化のためにこれから労働力人口に加わってくる人たちは、これまでの時代と比べ相対的に少なくなってしまいますから、これまでの人材獲得競争よりも、もう一段激しさを増した獲得競争がすでに始まっているということになりましょう。求人媒体を使って従業員募集をしてもまったく反応がないだとか、ぜんぜん集まらないだとか、ちょっとネガティブな話を耳にするようになったのも、こういった状況が影響しているのは当然です。

長くやってもらっているパート・アルバイトさんを、その方々の個別の事情も考慮して、転勤のない、あるいは勤務時間が短めな形態で働いていただくなんて、よくありませんか?仕事もよく分かっているから、採用ミスなんてこともありえないですしね。

子育てが一段落した主婦の方や、社会経験の乏しい若者の方に、比較的恵まれない処遇の非正規雇用で働いてもらえる時代は終わっていると、雇用する方は考えるのが賢明でしょう。こういった時流の中、厚労省の方でも「キャリアアップ助成金」という、有期雇用から正規雇用に転換した場合は1人当たり40万円とか、有期雇用から無期雇用に転換した場合は1人あたり20万円を助成するなどの制度を実施しています。リテンションのための仕組みを整えつつ、助成金の受給も可能となりそうな内容ですから、パート・アルバイトから正社員への登用する制度を検討中の企業では、支給要件に該当するかどうか、チェックしてみられる価値あり、です。